エイブラハムとの対話:自分の願望が近しい人の願望と反するとき

自分の願望が他の人の願望に影響されて打ち消されることはあるのか?という質問です。みなそれぞれが違う願望をもっているので、それがどのように影響するのか?または影響しないためにはどうすれば良いかが分かります。
エイブラハムとの対話:自分の願望が近しい人の願望と反するとき
相談者:経験を創造する、創り出すということに関わるのですが、ある人間が何らかの願望を抱いたとき、その人と一緒にいる別の人間が、別の願望を抱いたとします。その場合、願望が打ち消されることはあるのですか?
エイブラハム:あなたが自分の願望と波動的に一致すればそれは実現します。もう一人の人も願望と波動的に一致すればその望みも実現します。不可能に思えるような時でも、宇宙は不思議なやり方で両者の意図を混ぜ合わせ両方の望みを実現させます。
誰かが自分は山に住みたいと言い、その人のパートナーが海辺に住みたいと言った場合、両方の願いの実現は不可能に思えます。
しかし、望みの本質はキレイな空気、美しい風景、爽快な気分などで、山に住む理由も海に住む理由は基本的には同じです。そして願望に焦点を合わせることで宇宙は両者の願望を叶えてくれるのです。
しかし自分の願望が分かっていて、時々はそれに集中していても相手の抱く別の望みに気をとられてしまう場合は上手くいきません。
自分の願望に集中できないのです。エネルギーを分裂させていまい、自分の願望との波動的一致が得られず、それを相手のせいにします。そして相手も同じことをしていれば、どちらも願望を実現させられません。
ご質問にお答えしましょう。もし自分の願望への集中を続けることができれば、傍に別の誰かの異なる願望に注意をむけて、自分の願望への忠実さを失うことが無ければ、宇宙はあなたの願望を叶えてくれるでしょう。資源、リソースは十分にあり、願望を実現のため、それを奪い合うことはないのです。
ジェリーとエスターの猫の話
相談者:猫の例を話してください。自分たちに猫はいらないという人と、ぜひとも猫と暮らしたいと思っている人の話です。
エイブラハム:ジェリーとエスターが結婚したとき、エスターはペットは飼わないと約束させられました。
(笑い)
ペット厳禁です。エスターは猫が好きでたまらなかったのですが、ジェリーは責任を取ることや自分より先に逝ってしまう小さな生き物に情を移して悲しむはめになるのが嫌だったのです。
深入りはしません。この話は別の機会に。2人の時にやりましょう。
(笑い)
結婚後もエスターの動物好きはやむことはありませんでした。小さな猫を見つける度に、「こんにちは、猫ちゃん。テキサスに来てわたしたちと暮らしませんか?」と尋ねるのですが、ジェリーが「約束を忘れたか?」と言うので、猫にお別れするのです。
ある晩、ルイジアナのキャンプ場でジェリーがホースを束ねていると、小さな白黒猫がやってきて、ジェリーの足にジャレつきました。
エスターは耳慣れない声がジェリーの方から聞こえるので、外をみてみました。するとジェリーは自分の気を引こうとする子猫となかなかいい感じで一緒にいます。
その後でエスターは、管理事務所に向かって歩くジェリーの姿を目にしました。何事だろうと思ったエスターは見つからないようにジェリーの後をつけ、窓の外から会話を聞きました。
ジェリーの「誰のネコか?」という質問に管理人は誰かが捨てていったのでどこから来たのか分かりませんと答えていました。そこでジェリーは車に戻りました。
夜の9時ごろ、ジェリーとエスターはキャンピングカーの中にいると、誰かがドアをノックします。ドアを開けると先ほどの猫を抱えて管理人が、こう言いました。
「この猫はお二人に引き取っていただきたいと思うのです。」
エスターは管理人に、話すと非常に長くなりますが、「とても難しいと思います。」と答え、翌日返事をする旨伝えました。
エスターとジェリーはお互いの顔を見合わせました。二人は妻が猫を欲しがるのでないか、夫にそれを拒まれるのではないかという不安でいっぱいでした。
エスターは「朝になってあの猫がいなければそのまま出発しましょう、もし車に傍にいたら一緒に連れていきましょう」と提案しました。するとジェリーも賛成しました。
翌朝エスターは朝食の用意をしながら、「猫ちゃんおいで」と言いました。
(笑い)
ジェリーは「それはルール違反だ」と言いました。ブラインドを上げた後、ジェリーはホースを取り込み、エスターが運転席でモンスターバスのエンジンをかけました。
すると、遠くの方であの子猫が草むらの上を飛び跳ねているのが見えます。バスに近づいてくるのです。そして、ドアのすぐ前にやってきました。エスターがドアを開けると、ジェリーが「キミはテキサスに来ることにしたようだね」と言いました。
ルイジアナキャット、あるいは彼女がいたレイクチャールズの頭文字を名前にしたエルシーは今ではジェリーの親友です。
それ以前にエスターに猫を飼える可能性があるかを尋ねたとすれば、絶対に無理だと答えたでしょう。
エスターは管理事務所に電話で、猫を連れて帰るのでキャットフードを貰えないかと言いました。管理人の妻が夫に二人が猫を連れ帰ると伝えると彼は信じませんでした。「それはあり得ない。彼らは猫を好きじゃないんだから。連れていくはずがない。」
エスターは猫を欲しがらないジェリーに反対することはありませんでした。ただ猫を大好きでいることを止めなかったのです。近くにいれば可愛がってやり、その時間を楽しむことを止めなかったのです。彼女は自分の波動的な願望に忠実で、それに抵抗を取り込まなかったのです。
そしてちょうど良い頃合いに、宇宙は完璧な状況をお膳立てして、二人共が望みを叶えられるようにしたのです。ジェリーが猫を望まなかったのはその依存性の為です。
しかしこの猫は非常に自立した猫で、家の外で暮らします。もちろん、2人の家には猫用のドアがあるので出入りはしますが、暮らすのは外です。自分の面倒は自分で見るので、ひと月留守にしてもちゃんと元気にしています。気が向けば、従業員のミシェルのデスクでマウスパッドに手を置いて過ごすこともあります。
相談者:いいですね。
まとめ
この対話は解説が要らないほど分かりやすいものでした。
自分の願望と近くにいる人の願望が背反する場合、相手の願望に気を取られていれば自分の願望は影響されてしまいます。
一方、お互いが自分の願望に集中していれば宇宙はそれにピッタリな状況をお膳立てしてくれます。だから心配する必要はありません。自分の願望が家族や親しい友人や恋人と違っていたとしても、ただただ自分の願望にフォーカスし、波動を合わせておきましょう。